ドラマ「チェルノブイリ」がめちゃめちゃ恐ろしい

海外ドラマ

チェルノブイリといえば日本でも知らない人がほとんどいないと言っても過言ではないほど有名な原発。そのチェルノブイリ原発の事故をゲーム・オブ・スローンズで有名なHBOが制作し、第71回プライムタイム・エミー賞でリミテッドシリーズ部門の作品賞を受賞した話題のドラマシリーズが、先日日本でも公開になったので、吹き替えで視聴しました。

うーん、恐ろしい。

とにかく冒頭から緊張の連続ですよ。

テーブルに座りテープレコーダーの音声を聞き直し、新たに音声を吹き込む男性の姿。窓の外には怪しい車。男はカセットテープを大事そうに新聞紙で包みゴミ箱に入れ、家の外へ。こちらを監視する目を盗んで換気口にカセットテープを隠す。家に戻り、ネッコに餌を与え、タバコに火をつけ深く呼吸を一つ、時間はまもなく午前1時23分45秒、少しの物音とともに中に浮かぶ男性の足・・・

そしてタイトル

あー、もう不穏。これぞ不穏!

場面が変わってソ連ウクライナ共和国プリピャチ、2年と1分前

女性がトイレに目覚めると窓の外の景色の遠くが赤くぼんやり光った数秒後にマンションは衝撃波に襲われる。視線の先にはチェルノブイリ原発、だがその目に飛び込んできたのは原発から空へ向かう青い光の筋。

ドラマを見て調べて初めて知ったんだけど「チェレンコフ放射」というらしいです、この青い光。

でも本当にドラマのように大勢が見たかどうかは実は情報があまり残ってなくて、チェレンコフ放射かどうかすらも微妙とのことだけどそのあたりはドラマなので、興味のある人はググってみてください。

また場面が変わり、天井からホコリが舞い落ちる制御室。

「炉心に水を送れ」

「炉心はありません!」

「鉄の味がする」

混乱する原発制御室。

もうね、原発事故が起こったって事実を知っててもグイグイ惹きつけられちゃう。

さっきの夫婦の部屋にシーンが移り、どうやら夫は消防士・・・

死亡フラグ立っちゃったじゃーん

とにかく始まってからずーっと畳み掛けるように絶望の連続。

放射線熱傷に倒れる職員、大きく破壊された原子炉、メロディアスなBGMは流れずまるでドキュメンタリーのように物語は進んでいきます。

やっぱりここで頭に浮かんだのは福島原発事故の事。

2つの原発の事故の違いなどは各々調べてもらうとして、やっぱり原発事故というククリでみてしまうと、やっぱり他人事じゃないなぁなんて。。。

事故が起こった当時ロシアはまだ共産主義国だったソビエト連邦、ドラマの中でも発電所のお偉いさんと更にその上のお偉いさん達がシェルターに籠もって、原発が爆発して周りに被害が及んでいるという事実を隠そうとして、まさに「直ちに影響はない」と聞いたことのあるセリフが後々国民へ向けて発表されそうな・・・

事故の描写がリアルかどうかは実際にチェルノブイリ原発事故を目にしたわけじゃないから、合っているかどうかはわからないけど、とりあえず地上波じゃ絶対ムリなレベルw

でも一番恐ろしいなって思ったシーンが、市民がチェルノブイリ原発事故の様子を遠くから眺めてるんですよ、老若男女問わずね。その市民の周りをチリが舞うんです。

子供の頃友人の影響でシムシティというゲームにハマり、大人になってもたまに遊んでるんですが、ゲームの中で原発を建設できるんです。で、その原発がたまにメルトダウンを起こす。福島原発で事故が起こるまで「あーあ、メルトダウンしちゃったおー、土壌汚染されちゃったおー」なんて思ってたのが、現実を見せつけられてすっかりやるのが億劫に。

とにかく、第一話では事故が起こってから数時間以内のことが描かれてて、全5話でどう完結させるのか、はたまた完結しないのか、続きがとても気になります。

この記事を書いている時点で字幕版は第2話が放送済み、吹き替えは二日後です。

原発事故が起きた国に住んでいる人間として、この作品は是非見ておいて間違いない作品じゃないかと、1話目から感じさせてくれたドラマでした。

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話を盛り上げるサウンドトラック

チェルノブイリの音楽を担当しているのはHildur Guonadottir(ヒドゥル・グドナドッティル)、アイスランドの首都レイキャヴィーク出身のチェリストでもあり作曲家。ちなみに映画『ジョーカー』の音楽も彼女が担当しています。

『チェルノブイリ』のサントラでグラミー賞「映画・テレビサウンドトラック部門」を女性ソロアーティストとして初受賞、『ジョーカー』のサントラでも、ゴールデン・グローブ賞「作曲賞」を女性ソロ・アーティストとして初めて受賞。アカデミー賞でも女性としては史上4人目となるアカデミー作曲賞を受賞し、今後が期待されます。

どちらのサントラも重厚でドラマチックな音楽なので、ぜひ聴いてみてください。

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